tufting studio KEKEの運営元である株式会社三好敷物は、全国の美術系・芸術系学科を持つ教育機関にタフティングガンを合計100台寄付するプロジェクトを開始します。三好敷物は、跡継ぎ不足で廃業の危機に直面していた徳島県の老舗敷物工場から技術と事業を継承し活動を行っています。本プロジェクトによりタフティングを日本の手工芸の一部として定着させ、縮小傾向にある敷物業界を活性化できればと考えています。全国で敷物工場が減少している現状日本の敷物工場は年々減少傾向にあります。tufting studio KEKEがオープンした3年前にも、長年続いていた敷物工場が相次いで廃業に追い込まれる状況がありました。工場の減少には、職人の高齢化と後継者不足という深刻な課題があります。伝統的な技術を支えてきた熟練者が引退しても、受け継ぐ人材が現れず、多くの工場が廃業を余儀なくされています。三好敷物の工場の様子連鎖する廃業の問題敷物工場の廃業は、資材屋さんや毛糸を染色する染色工場にも影響を及ぼします。廃業した工場に原材料を供給していた資材屋さんの経営が悪化し、次第に廃業に追い込まれるケースが多く見られます。そして資材供給が途絶えると、他の敷物工場でも良質な日本産の資材が使えなくなり、結果として敷物業界全体が縮小してしまいます。既にタフティングに欠かせないヘッシャンやメッシュといった材料は、日本国内での工場が僅か数件となり、国産のものの入手が困難になりつつあります。このような悪循環は、敷物業界だけでなく、日本の手工芸全般にも共通して起きている課題です。工場での糸巻きの様子なぜ新しい人が入ってこないのか跡継ぎがなかなか現れない原因の一つに、イメージとやりがいの問題が挙げられます。敷物作りは根気と技術を要する仕事ですが、工場での製造業を「地味な工場作業」と捉えられることも多く、魅力を伝える機会もなかなかないという課題がありました。こうした課題を解決するために、タフティングという技術自体を広め、それに携わる職業を華やかで注目を集めるものとして位置付ける必要がありました。ホームタフティング需要の増加KEKEは日本で初めてタフティングのワークショップスタジオをオープンし、これまでに2000人以上のお客様に体験していただきました。その中でいただいた「自分の家でもラグを作りたい」「自分で作ったラグを販売したい」という要望に応えて、オンラインでホームタフティング向けラグ専用資材の販売も開始しました。当初の想定以上の方が「ホームタフティング」を趣味として楽しんでくださり、資材の新しい需要が生まれました。KEKEスタジオでのワークショップの様子ブームの持続から定着へ活動を始めてからの3年間で、「タフティング」という言葉の認知度は大きく向上しました。全国各地でスタジオも増え、30社以上のテレビや雑誌に取り上げられました。しかしタフティングを一時的な流行で終わらせてしまうと、敷物業界の衰退は阻止できません。編み物やレザークラフトのように、長期的に認知される技術として定着させるため、初心者でも気軽に始められる環境を整え、「特別な趣味」から「身近な手工芸」へとシフトさせる努力が必要だと考えています。大手手芸用品店 ユザワヤ様でのPOPUPの様子寄付を通じた可能性の広がりこのプロジェクトの核心は、学校にタフティングガンを寄付することで、より多くの若者がタフティングに触れる機会を提供することです。特に学生たちがこの技術に触れることで、将来のラグ職人の卵を育てる可能性が生まれます。さらに、趣味として始めたラグ作りが、やがて職業に繋がる道を提供するかもしれません。東京造形大学での特別講義の様子未来のためにこの取り組みを通じて、タフティングを日本の手工芸の一部として確立させ、広く普及させることが目標です。そのためには、タフティングガンの寄付を通じて、技術を学びたい人々の手に届く環境を作り、タフティングが単なる流行ではなく、文化として定着する道を切り開きたいと考えています。寄付の概要<寄付の概要>- 対象: 全国の美術系・芸術系学科を持つ教育機関 ※高校以上 ※建築系・インテリア系・工業系学科も申し込みOK ※個人への提供はできません(別途学生向けの学割も準備中)- 寄付内容: 各学校にタフティングガンAK-1を1台- 申し込み期間: 2025年1月25日(土)〜2月28日(金)- 納品予定: 2025年3月下旬〜2025年6月上旬- 送料負担: 受取校にて送料のみご負担いただきます。- 予定寄付台数: 第一段 50台(上限に達したら終了となります) 第二段 50台(本年夏頃受付開始予定)申し込み方法ご希望の学校は、専用フォームよりお申し込みいただけます。弊社内で審査の上、問題なければ送料のみご負担いただき、タフティングガンを無償で提供します。[申し込みフォーム]ご不明な点がございましたら、以下の連絡先までお問い合わせください。 公式LINE:https://lin.ee/Qx6D4Xm